紺野あさ美さんへ

正直、この日が来なければいいと思った。卒業の発表をメルマガで知った時、何が何だか分からず混乱した。「何で?」という思い。5期はずっと一緒だと思っていたのに・・でもそれから、現場で、色々なメディアで可能な限りで夢への想いを語る紺ちゃんを観て、決意の固さを知ると共に、娘。への、そして5期への愛情を感じずには居られなかった。

頭が良くて、スポーツも出来て、食いしん坊で、誰よりもマイペースで、そのくせ頑固で、負けず嫌い。そしていつも完璧で無敵な紺野さん。赤点で合格して、いきなり負傷という神様が与えた試練をたゆまぬ努力で乗り切った根性。いつの間にか、娘。には欠かせない存在になっていたね。ライブではそんなに前面に出てくる事はないけれど、いつも楽しそうな笑顔で歌って踊って、皆を支えていた。「縁の下の力持ち」っていうのはホントに力がないと出来ないんだ。立ち位置を間違えたメンバーをさりげなく修正してあげるのは全体のフォーメーションが頭に入っていないと出来ない芸当。

「歌う事が好き」って言った紺ちゃんが初めてソロで歌った「涙が止まらない放課後」。あの時の会場の雰囲気は何だか不思議だった。それまで必死で動いていた人も大人しくなって、紺ちゃんの歌に聴き入っていた。曲の世界と歌い手がマッチした最高のカップリング。まさに晴れ舞台だったね。

卒業式で皆が言ってた、「笑顔で救われた」ライブで客席を見渡す時の優しさを携えた微笑。番組で食べ物を前にした時の極上のこの世の幸せを独り占めしたような笑顔。あれで元気を勇気を貰った人も多い筈。挫折を知っているからこそ出来る他人の痛みへの気遣い。リーダーも勇気付けられたって言ってたね。紺ちゃんを見ていると、「人生そんなに生き急いでどうする。もっとゆっくりいこうよ」って教えられる。

モーニング娘。に入って学んだのは、歌やダンスだけじゃない。女性として、一人の人間としての生き方を学んだんだね。あなたはとても巨きな人です。

現場で愛ちゃんがステージに居ない時はずっと紺ちゃんを観てた。前の方に行って愛ちゃんが相手してくれない時は「しょうがないなあ〜」って感じで遊んで貰ったなあw今思うと失礼な話ですね。すいません。

そして当日。涙でくしゃくしゃになりながら手紙を読んで、メンバーからの言葉を笑顔で受け止めて、最後のパフォーマンスを全力でやり切る姿。そして、4人が最後に残って会場に挨拶する光景。階段を降りていく時の表情。絶対忘れない。

新たな夢への旅立ち。辛い事や苦しい事もあると思います。その時は思い出して下さい。後ろから支えてくれる、あなたの人生の幸せを心から願っている人達がいる事を。

そのうちあなたのいない光景にも慣れてしまうのかな・・でもさよならは言いません。だって今も同じ空間で生きているんだもの。心の中で存在し続ける五期メンバー。いつか夢を叶えた時にはまた我々の前に帰って来てくれる。そんな気がしてならない。またあの幸せ独り占めな笑顔で「帰って来ました〜」って。その時はまた4人で歌ってよ、あの曲を。誰もが幸せを感じずにはいられない空間の中で。


卒業おめでとう、今までたくさんの夢と勇気をありがとう!
P.S. いつの日かほっぺをツンツンしてみたいです。あの中には何が詰まってるんだろう?