お疲れ様でした。そして、ありがとう・・

赤星が突然の引退発表。とにかくビックリした。ファンなら誰でも、怪我と戦いながらギリギリのところでプレーを続けていたのは知っていたが、命の危険さえあるというところまで追い込まれていたのは、「そこまで悪かったのか」という思いだろう。入団から5年連続盗塁王、6度のゴールデングラブに2度のベストナイン。タイガースが強くなった要因には赤星が「一番・センター」で定着して、攻撃では塁に出れば足で相手バッテリーを揺さぶり、警戒を掻い潜って盗塁し、ホームに帰ってくるというパターンが確立し、守備では広い守備範囲で何度もヒットをもぎ取って失点を防いだというのがあったのは疑いない。当然、来季のスタメンにも名前を連ねるものと思っていた。それが・・
首を痛めてからも、相手の接触を恐れぬ盗塁や、ダイビングでチームを鼓舞した。誰もがそういう全力のプレーに勇気を貰った。そのプレーが選手生命を短くしてしまったのは何とも皮肉。
当然本人もファンも残念な気持ちでいっぱい。でもこればっかりは仕方ない。思えば9年間で盗塁381個だから、年平均で40個以上という驚異的な数字。正に稀代の名ランナー。小さい体で広い甲子園を駆け回る赤星の姿に何度もワクワクさせられた。盗塁1個につき車椅子一台を贈呈するといった、その精神、プロ根性にも敬服する。良い夢を見させて頂いてありがとうございました。ゆっくり休んで、またいつか指導者としてその技術を伝えにグラウンドに戻って来て欲しい。出来ればタテジマのユニフォームでw

さて、これで来年のタイガースの戦略も大きく変わる事になる。絶対的な選手が居なくなるのだから、特に走塁の面での戦力ダウンは否めない。でも、それに変わる魅力のある選手はいっぱいいる。赤星不在時に穴を埋めた平野、浅井はもちろん、終盤一軍に上がった野原佑、柴田、ルーキーの甲斐、藤川俊にも十分チャンスはあるから、来春のキャンプは赤星の後継者争いが見物だな。