鎮魂

今年もまたこの日がやって来ました。言うまでも無く、阪神淡路大震災が起こった日です。
当日の様子は今までも散々書いたんで、詳しくは書きませんが、比較的離れていた播磨地方まで影響はありましたし、とにかくまだ暗い中で東の空が朝焼けでなく、火災で赤くなってたのを見て「只事では無い」と震えました。愛犬は恐怖で鳴き叫ぶわ、水道管が壊れて水浸しになるわ、電気は着かないわで近所でパニック。でも電気が復旧して神戸の映像を見て事の重大さに徐々に気付いていった。
で、出社しようと家を出たら、国道が大渋滞。結局自転車で会社に行ったけど、一部の社員しか出社していなくて、でも店は開けなきゃいけないから、大変だった。で、お客さんは大挙して詰め掛けて、ビニールシートやらポリ缶やらとにかく1週間の売上は凄まじかった。すぐに在庫が無くなるから、社員皆で手分して、メーカーや問屋に商品を調達しに行ったな。で、トラックの到着をお客さんが待ってて、もう争奪戦ですよ。正月セールの福袋みたいな。
電車もしばらくは神戸から東には行けなくて、ようやく行けるようになって車窓から観る光景は・・とても言葉では言い表せない。自分の知ってる華やかな神戸の街並みは完全に失われていて、倒壊した家やビルの残骸や仮設住宅やブルーシートを屋根代わりにしていたり・・
あれから14年。かつての被災地もすっかり復興して、外見はむしろ発展しているような感すらあるが、それでもあの日失われた尊い命や絆、そして後遺症で苦しんでいる人もたくさん居る。決して風化させてはいけない想い。「命」の大切さ、「生きている」それだけで素晴らしい事なんだと、改めて思う。だから、ニュースや新聞で殺人事件や自殺など命を粗末にする人を見ると、「何で?」って思う。生きたくても生きられなかった人が、夢や希望を一瞬にして奪われた人がたくさん居るのに・・